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紬の中には「気の遠くなる程」の行程を経て誂えられる「織」があります。
草木染め/手織は、もちろん、工芸職人・工芸作家の独自の技術と意匠・趣向が込められた作品として紬です。 |
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草木染め手織紬"は"大地"が育んだ"草木"と"繭"より"ひと"が創った紬織物です。草木は"大地"より、その"命"を与えられます。また、紬糸とな
る"蚕"も大地より"命"を与えられます。紬織物、草木から得られた彩を染織する事で織物とされた"紬"は、"大地"こそが源なのだと言えるかと思いま
す。その意味で、郡上紬は、確実に"大地"より生まれた紬織物と言えるのではないでしょうか。
郡上紬に触れると、多様な"草木"から創られた"彩り"と"ぬくもり"を感じさせてくれます。郡上紬以外の手織/草木染め紬にも、言える事なのですが、これらの紬織物には"冷たさ"は感じられません。
"大地"から生まれた手織紬には、"あざやかさ"や"派手やかさ"は感じられないかも知れませんが、"ひと"の眼や肌には確実に優しく馴染んでくれます。
郡上紬は、(下段にて簡単な解説を加えさせて頂きましたが)、草木/手織紬の中でも、最も"手間"を掛けられた紬織物のひとつ。大地の"彩り"や"ぬくも
り"を保った郡上紬を纏うことは、ひとつの"染織Culture"を纏うことになるのではないでしょうか(少々言い過ぎかも知れませんが)?
しかし、"あざやかさ"や"派手やかさ"もない装いが、何時までも何時までも魅力的な印象を感じさせてくれる事は間違いないと思います。
下段のイメージ写真の郡上紬は、多様な色彩が郡上特有のグラデーションが見事に染織の中に活かされています。
このグラデーション/色彩階調なんですが、例えば「ブルーグレイ色印象」の色彩を創る為には、単純に「青」の糸を使うのではなく、様々な草木にて染色され
た糸を織の中に織り込んで「色彩」を表現するのです。その為、「ブルーグレイ色系」に見える色彩は「ブルーグレイ」に止まる事なく、また、「深緑」として
眼に映る色彩は「深緑」に止まる事はないのです。様々な草木に依って染められた「彩」が、手織紬として、織られていく事で、言葉を越えた深い美しさとして
映えて来るのだと思います。織の中で表現される「色彩」の魅力なんです。
郡上紬は、良質の春繭(はるこ)から取った糸(真綿糸と紡糸の双方とも使用されているようです)を、天然草木染料にて先染めを経糸・緯糸として織られていま
す。紬の命である「糸」は、現在存在する「紬」の中で最も良質の糸と言われています。郡上紬の魅力である色彩は、独特の「どぼんこ染め」と称される染色方
法に依って染められ、手織にて織り上げられた、その柄・文様は、柔らかなグラデーションや幾何学紋様を創り上げます。
この様な「人の手」を介された郡上紬は、着物としての「紬」と言う位置に留まらず、工芸品の様な扱いをされる至りました。
この郡上紬は、人間国宝宗広力三(故人)氏に依って再興・昇華された紬なのですが、現在は、そのご子息に中る宗広陽助氏に依って受け継がれています。その
宗広氏の工房では、ほぼ一品々々誂え品とされ織られています。一品々々に織手と宗広氏の創造性を与えられいる言っても良いかと思います。 |
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