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「私家随想録」とタイトルを付けさせて頂いたpageですが、こちらでは店主の着物や染織に関する視線を何となく文章としたものです。
そもそも、弊店HPを開設した1999年8月にはBlogと言う存在もなく、HPの中で「店主の着物に付いてのお話」を掲載したのが、このpageを始めるきっかけででした。
恐らく、着物/染織に関するお話について客観的な情報は極めて少ないかと思いますので、知識としてご参考になるものではないかとも思います。
なお、掲載記事と掲載画像とは基本的に関係がありません。掲載画像はあくまでもイメージとして捉えて下さいます様、お願い致します。
手描き京友禅

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きものと染織のお話
着物の悦び
名古屋 呉服屋
Back.No_+35
着物の悦び
本場結城紬.手描き友禅染め名古屋帯

先日。。。10月の半ばなんですが東京銀座を歩いていると、歌舞伎座から人が流れているのを見掛けました。
その流れていた人の波の中に、着物姿をちらほらと見掛けました。こうした仕事(着物専門店なんですが)していると、ついつい、着物をみてしまう訳です。
個人的に、普段は街行く人の着物を、意識的に見ないようにしているのですが、それでも、やはり眼に飛び込んでくる「着物」には、瞬間的に気持ちが奪われます。高価な着物=良質の着物だとは決めつけた事はありません。着物だけをみるのではなくて、その装っている方の創っている「着物姿の雰囲気」そのものがあって、眼に留まるのかも知れません。
例え、後ろ姿だと言えども、好きのない「装い」をされると、やはり、気を取られる事があります。後ろ姿だけで...、と思われる方も居られるかも知れませんが、隙のない装いをされている方の帯の結び着方や着付け方には、ある種の雰囲気が漂う事があるようです。

ちょくちょく、私は「装いの意識」なんて言葉を使いますが、これは着物と帯、帯〆と帯揚を単純にコーディネイトしたものではありません。間違いのないコーディネイトみたいなものがあるようですが。。。
つまり、教えられたとおりの着物・帯、和装小物の組み合わせ方みたいなものです。分かりやすく言えば「一ツ紋の色無地+古典文様の西陣織/これ以上でもなければ、これ以下でもない/どこへ行っても間違いではありません」。
確かに、間違いではないと思いますが、あまりに「礼装のお道具」的な発想にて着物を捉えているように感じられます。
結論として、そうした装いになったとしても、どんな「着姿」をイメージして着物と帯、帯〆・帯揚を組み立てるかを想い巡らせながら、装う事で「隙」がなくなるような気がします。マニュアル的な組み立て方で「着こなし」が終わってしまうのなら、例え、高価な着物・帯であっても、着物と帯の市場価値以上の期待感はないよう思います。

着物の悦び
草木染め本場大島紬.洛風林名古屋帯

装いを熟成させるのには、「ある程度」の試行錯誤が必要なのかもしれません。
洋服のように、常日頃から、そのデザインや質感、色彩、TPOが身近にある訳ではありません。「装い」が完成された方には、こんなお話は、まさに「釈迦に説法」かと思います。
「着物をこれから...」とか「巧く着こなせていない...」とか「やっぱり価格高い工芸品の着物帯じゃないとダメ?」と迷っている方ですね。
着物に憧れたり、関心を寄せたりされる方には、例え、着物を自分に着られなくても、「イメージしている着物姿」があるかと思います。その「姿」を如何に消化して、自分ものにするかが、着物の楽しみの一つのような気がします。
京友禅訪問着に有職文様の西陣織袋帯となると、先の様な定型化された「例」の様なイメージとなるのかも知れませんが、しかし、仮にそうした礼装を隙なく着こなそうとすれば、「礼装に適った着付けに拘ってる」とか「自分の顔立ちが映える色彩の着物を選ぶ」と言う楽しみが生じると思います。
また、天然藍の久留米絣を、木綿以上の印象を持って着こなす事をイメージするならば、適わせる帯に拘り、久留米絣を「工芸織物」と印象付ける着こなしとする。。。そんな楽しみ方もあるかも知れません。
話は最初に戻りますが。。歌舞伎座から流れてきた人の波の中で見掛けた着物姿の方々。その方々は、きっと「誰かの眼」を意識して居られると思います。
着物は、誰の為に装うものはないと思います。自分の趣味・趣向の範囲の中で装うものだと思います。でも、自らの「装い/着こなし」、そして、着物・帯を「眼に留めさせる」と言う事。つまり、他人の眼を奪う楽しみも確実にあるのだと思います。隙のない着物姿に眼を奪われ者にとっては、着物・帯の市場価値などではなく、その「装っている方」の装いに対する感性に心を奪われるものだと思います。
美しく、完成された「装い」は、その装う者の人柄やライフスタイルにまでも想い巡らすことさえあるかも知れません。「秀逸」なる装いを目指してみては如何ですか?

2005/10/**update
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着物の悦び
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