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ひと一人の創造力/染織技術より創られた帯地を類別いたしました。 産地生産には見られない表情と質感が染織にこめられています。 個性的であるかもれません。着物を選び、<人(ひと)>を選ぶ強さを保っていることあるかもしれません。 しかし、こうした帯を使うことは、制作者の感性と技能を楽しむことに繋がるのです。
 

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染織工芸帯地タイトル
背景
型絵染め.室伏弘子 タイトル
 

 
室伏弘子(国画会準会員) 作
型絵染め九寸名古屋帯
=南のくに=
 

ブルー色系の彩色の中に..、温かみのある彩色で染め描かれた"花"や"木の葉"が、舞い散っているような絵です。
見ていて、とても感じの良い型絵染めなんですが..、どこか不思議な感じもするんです。
季節感がよく分からないのです。
春なのか..、秋なのか..、それとも夏なのか..、恐らくは冬ではないと思うのですが、冬ではないと言う理由はありません。季節感と言うものを感じ伝えないという訳ではないのです。
眼にしていると、確実に"季節めいた"気分のようなものを感じるのです。暦(こよみ)的な存在とは違う、感傷の中で"ある季節"なるものを感じ捉えているようなのです。

そもそも、帯地としての柄とか、図案と言った類の絵ではない...、帯地として絵ならば、少しでも装飾性のような印象がある筈かと思います。季節を暗示することも、装飾性のひとつだと思うのですが、その季節感さえもよく掴めないのです。

舞い散っているのは、"花"や"木の葉"であるなら、秋なのかもしれません。でも、彩色の印象は、春を想わせ、夏を感じさせるのです。そして、この絵のタイトルは<南のくに>なのです。南国を描いていると想われるのです。

この型絵染めですが、帯地として染め描かれているのですが、帯のたれ先より延々とこの光景が染め描かれているんです。ひと眼見た後、ゆっくり、染め描かれた"花"や"木の葉"を追って行くと..、隙なく染め描き込まれているんですね。余すところはありません。
これだけ描き込んで行くと、息苦しくなるような空気感が出てくることあるんですが、この絵からは、そんな空気感は感じられない...、むしろ、何となくリズミカルで、リラックスした雰囲気が感じられるんです。

染め描かれている"花"や"木の葉"は舞い散っています..、風に吹かれ舞い散っているようなんですが、この舞い散り加減も、妙に"きちん"としている感じがします。
もう少し、自然な感じで流れていても良いかもしれません。
けれども不自然な感じもない..、むしろ、この"舞い散り加減"が作品全体を覆っている雰囲気をつくっているようなんですね。何となくリズミカルで、リラックスした雰囲気は、"花"や"木の葉"の"舞い散り加減"がつくり出しているのです。

花"や"木の葉"の後ろに染め描かれた"背景(斜めに走る線)"が、舞い散る効果やそのリズム感を与えているんです。
"花"や"木の葉"とは別に染められているんですね。具体的な絵とは別に背景として染め込まれているんです。わざわざ、こうした型絵を施すことで、全体の印象を決定付けている。この背景が描かれていなければ、"花"も"木の葉"も舞い散ることもなければ、季節感も限定的なものとなっていたかもしれないんです。

制作者は、本来、舞い散ることのない"南のくに"の中で"花"や"木の葉"を舞い散らしたかったんだと思います。

舞い散っている"花"や"木の葉"の"かたち"に眼を向けてみると、どの"かたち"もしっかり描かれている。
"絵画"として申し分ないくらい水準です。
その上、描き挿し込まれた彩色加減は、これ以上ないという程度の巧さを伝えています。ある"花や木の葉"には陽光があたり、また、ある"花や木の葉"は陰となり、そして、ある"木の葉"には朽ち加減までをも染め描いている。

染め描かれている"花"や"木の葉"の"かたち"と彩色のバランスもまた、ちょっとした計らいがあるようです。
背景に施されたブルー系の彩色と絵を構成する"花"や"木の葉に挿し込まれた彩色..、この背景と描かれた絵の彩色なんですが、色のコントラストとして高いのか、低いのか..、よく分からなくなるのです。
ブルー色系の背景に、暖色系の彩色の"絵"です。色彩コントラストとしては、強いものではありません。しかし、染め描かれた"絵"そのものは、眼にしていると、浮き上がるかのような"立体感"をもたらしているのです。
ひとつひとつが比較的小さな柄、図案であっても..、また、背景と染め描かれた"花"や"木の葉"との色彩のコントラストが低いものであっても、この型絵染めそのものに印象を感じるのは、この"立体感"が感じられるからなんですね(細かい絵ひとつひとつにしっかり彩色が挿し込まれているのです)。

何かが強く染め描かれていると言う訳ではない。
寓話的でもない。
テーマは、やはり、この延々と続く舞い散る"花"と"木の葉"にあるようです。

眼にしていると..、どこまでも具体的な感じが遠のいて行くようです。
季節とか..、花の名前とか..、タイトルの所以とか...、具体的な感じが巧く掴めなくなるようです。それでも、悪い気がしないし、いやな感じがまったくない。音楽的で、ちょっとした心地よさみたいなものが感じられるんです。延々、染め描き込まれているとしても制作に関わる息苦しさなんて、まったく感じられない。
むしろ、夢心地のような感じ..、制作者の心象風景を、型絵として表現したものと感じるべきなんですね。
何かが暗示されている訳はないし、何か決まり事があるわけではない。
装飾的な帯地、形式美を求めた帯地はないんですね。
染色家の心象風景が、型絵として表現されている..、それが、帯地となっているだけのことなんだと思います。
なかなか見掛けることのない程に素敵な型絵染め作品です。

*上段画像では吉野格子網代織着尺(制作:杉浦晶子)とあわせみました。
*下段画像では本場久米島紬乱れ縞とあわせみました。

 
室伏弘子.制作
室伏弘子.制作 型絵染め帯
型絵染め帯 室伏弘子
型絵染め帯 室伏弘子
型絵染め帯 室伏弘子.制作
商品番号 kgso_93383
型絵染め.九寸名古屋帯
室伏弘子.作品
価格:490,000円(お仕立代込み/税別)
長さ9尺7寸保証(約4m以内/お仕立て上がり)/正絹100%
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