川崎淑子 制作:草木染め木綿花織九寸名古屋帯
『遥かなる旅』

この作品の制作者:川崎淑子さんは、木綿と草木染めを素材として浮織（花織）で作品表現される染織家です。

この作品の制作者である川崎淑子さんは、木綿と草木染めを用い、花織の技法によって独自の世界観を展開される染織家です。制作された作品のほとんどは、日本伝統工芸展・西部伝統工芸展を通じて発表されるだけに限られてました。

こちらに掲載している作品は、同じスタイルの細密な花織を帯地全体に展開することで、デザイン表現されています。幾何学的とも感じられる花織のスタイルと、それを彩る草木染めの色彩が構成するイメージは、他に比類のない、孤高の存在感を伝えています。

これほど細かく濃密なデザインにも関わらず、息苦しさは感じられません。むしろ、まるで自然の調べや息遣いを、織物を通じて映し出している感覚、おおらかで優しさに満ちた空気感に包まれています。

制作者:川崎淑子さんの美意識が香る染織作品です。

お太鼓のたれ先から手先まで花織が織り出された「全通」になります。

この作品は木綿と天然染料を素材に制作されています。
天然染料：矢車附子・小鮒草・槐・藍
但し、「赤」の花織だけ絹糸と化学染料(プロシオンレッド)が使用されています。