麻染め帯
波に千鳥

麻生地には、絹布や木綿にはない麻素材特有の感覚を楽しむことが出来ます。
麻生地と比べると、絹布は、繊細で、綺麗過ぎる様に感じられるし、木綿は、反対に、どんなに綺麗に仕上げても無骨な感じが残ります。
繊細な仕上げが施された麻生地には、艶感があって、そして、野趣も感じられます。そんな麻生地に染められた図案は、ただ綺麗だけではない趣を想わせる雰囲気が涼感を伴って湧き上がって来ます。

こちらに掲載をさせて頂いた麻帯には、波間に飛ぶ千鳥の図案が染められています。"波に千鳥"は、夏季の着物/帯に使われる図案です。
この染め帯の"波に千鳥"には、千鳥に一羽毎に彩色が施されていて、柔らかい感じに仕上げられています。多彩色を施された夏帯には、時折、暑苦しさが感じられることがありますが、ここでは、透き通る程度の浅い彩色に留めることで、柔らかさと涼感、そして、夏の風情が巧みに表現されています。

絽小紋、麻のお着物など軽装感覚のお着物にお使い頂けます。