斜め絣綾織九寸名古屋帯
斜め絣と縞織、そして、綾織で構成された造形的な美意識を想わせる織物です。九寸名古屋帯としてつくられています。
デザインとしては、特に、複雑な要素が組み合わせている訳ではありません。
彩色は、紫色の濃淡とベージュ系色が、斜め絣で表現されているだけです。
織の構成も、その彩色も、比較的単調な構成の織物なのです。
けれども、伝わってくる存在感には、ちょっとした奥行きが感じられます。
この作品は、単調な構成の様でありながらも、様々な作為が施されている様です。
斜め状のデザイン(斜め絣)は、その彩色に僅かな濃淡をつけること..、また、あえて斜め絣を分断してしまうかの様な縞織を織り込む事で、斜め状のデザインに"深み"が生じているかの様に感じられます。
けれども、斜め状のデザインを、被せる、あるいは、分断するかの様なこの縞織自体には、むしろ、表情があまり感じられません。巧みに、ブルー色とグレイ色を織り込んで色の気配がつくられているけれども、縞織だけで、表情を感じさせる程ではありません。
制作者の美的な狙いは、きっと、大胆とも感じられるかもしれない紫色の斜め絣で構成されたデザインなのかもしれません。この斜め絣は、微妙な「絣足(絣のずれ)」を残すことで、「動き」が表現されています。ここに「織の表情」が浮かび上がっているのです。
「織の表情」を伝える斜め絣と、対照的に、あまり表情が感じられない縞織を被せることで、デザイン上の対称=コントラストが図られているのです。
斜めと直線、動と静が、綾織の中で浮ぶ様にデザインされているのです。
だから、彩色が少なく、そして、シンプルでありながらも美しい造形性が感じられるのだと思います。
この斜め絣の帯地は、純日本製の高品質な絹が使われた綾織でおられているため、"織"それだけで、美しい色艶をしています。
少々、工芸的な空気と余所行き感じのある帯印象です。
* | 着物と帯をあわせてみました.. |
・ | 下段画像は、黒八丈(たつみ綾)のお着物とあわせてみました。 草木染めの"黒"の織物と美しいコントラストを伝える着物あわせとなります。 |
・ | 2番目の画像は、藍染め暈かし花織(秋山眞和)のお着物とあわせみました。 藍と紫、そして、藍染め暈かしと斜め絣、それぞれ二つのイメージが重なりながらも違和感なく馴染んでいます。 |
・ | 最下段画像では、八丈織(菊池洋守)吉野格子のお着物とあわせてみました。造形的なデザインが整ったお着物と帯のあわせとなります。 |
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帯のお仕立てについてはこちらのPageでご案内させて頂いています。 |
・ | 特に、ご指定のない場合は、名古屋帯仕立てとさせて頂きます。 お分かりにならない場合は、ご注文の際に「相談」をお選び下さいませ。 後ほど、詳細なご案内をさせて頂きます。 |
・ | 帯芯に硬さにつきましては、お品の素材を勘案して理想的な硬さの帯芯を提案させて頂きます。 帯芯の硬さにご希望がございましたら、お申し付け下さいませ。 |
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