勝山健史.制作/九寸名古屋帯
【ドレスデン華文】

西陣織帯地作家.勝山健史氏制作"九寸名古屋帯地"。

数百年前にヨーロッパでつくられたデザイン模様が織り出されています。
こうしたデザインは、現代にはないヨーロッパの古典的なデザインなんだと思いますが、この織物の中では古い感じがしません。もちろん、現代的なデザインとも違う．．、このデザインには、時代性を想わせない装飾性があるのかもしれません。
そして、日本的なイメージもありません。けれども、織物．．、帯地としての違和感も感じさせない。時代も、文化もかけ離れたデザインは、勝山健史の美的なセンスによって、帯地としての美しさを飾っているのだと思います。
絹の艶感と彩色、そして、ヨーロッパ的デザイン性が、美しい調和を保っているのかもしれません。だから、妙な個性や衒いを想わせないし、感じることがないのだと思います。
ヨーロッパ古典文化と絹の美しさに包まれた九寸名古屋帯です。