茶屋辻模様：生紬地染め帯

下井紬　夏織

こちらにて掲載をさせて頂いたのは「生紬地」に染められた茶屋辻柄模様の染帯。
茶屋辻柄模様は、そもそも、古典的な着物の柄模様としてよく知られた柄模様です。季節の風情を日本的な美的感性を想わせる図案だと想います。

こちらに掲載をさせて頂いている染帯は、そんな茶屋辻模様が生紬に染められています。萩、桔梗、梅、流水に燕子花、松に桐、紅葉は少しだけ散っています。僅か九寸巾に四季の花を余すところなく描かれていますが、窮屈な感じは一切ありません。むしろ、茶屋辻特有の季節感とか風情のような空気感に満ちています。

この茶屋辻の図案、生紬の地色とその素材感、そして、彩色が絶妙な調和を保っているのだと思います。よく見掛ける茶屋辻の帯にはない、茶屋辻模様の抒情的な雰囲気がこの茶屋辻模様染め帯には感じられます。

こうした染め帯なんですが、少々砕けた印象の小紋や紬織から無地感覚のお着物にお使い頂けます。袷からお単衣ぐらいまで、お使い頂けます。

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染め九寸名古屋帯