草木染め手織紬：みさやま紬
多彩縞
使用草木：藍.栗.蘇芳.上溝桜.玉葱

みさやま紬は、長野県の松本にほど近い三才山で、つくられている手織紬。
この織物は、三才山の土地に伝統的に伝わっている織物ではなくて、民藝運動に関わった横山英一氏(故人)が、戦後、郷里ではじめた機(はた)です。その制作手法は、近代化された機械を一切使用しない、ひとの手仕事と伝統的な道具だけでつくられ、そして、何よりも、糸染め/染色については、三才山の土地に、自生する植物を使い、「色」がつくられています。
みさやま紬は、三才山で織られている織物というだけではなくて、三才山の土地から生まれた「色」が織り込まれた織物でもあるのです。現在は、横山俊一郎氏とその一族の方が、自身の工房にて、制作をされているのです。

こちらで、掲載をさせて頂いている＜みさやま紬＞は、みさやま紬らしい雰囲気が感じられます。三才山の土地で採取された草木の彩りが、デザイン表現されている感覚を憶えます。単純な縞織ではなくて、草木の彩りと紬織の素材感が相俟って、みさやま紬の個性が着物としてお召しになった時に、綺麗に映るように制作されています。
民芸の薫りを漂わせながらも、カジュアルに留まらない、垢抜けした着物感覚があります。