洛風林 制作： 九寸名古屋帯
『フロリチカ』

工芸帯地"洛風林"制作の西陣織九寸名古屋帯。

この帯のタイトル『フロリチカ』はルーマニア語で「小さな花」を意味するそうです。
そもそも、フロリチカって言葉の響きからすると、その意味を知らなくても、何となく、東ヨーロッパ系の言葉を想ってしまいそうです。
また、このデフォルメされた花のデザインからも、洗練されたデザイン性と言うよりも、むしろ、東ヨーロッパの民芸的な空気が感じます。
どんな花をモチーフにしているのかは分からないけれど、柔らかく、少しはなやかで、上品なユーモアさえも伝わって来ます。
一見すると着物文化とは遠く離れたイメージのように映るけれども、帯としての違和感は感じられないのは、見ている人の感性に心地好く響くからなのかもしれません。

ルーマニアの装飾文化の薫りが漂う素敵なデザインの名古屋帯です。