洛風林 制作 九寸名古屋帯
『マグノリア』

植物や花などをモチーフに、有機的で、優雅な曲線を描くアール・ヌーヴォーデザインのイメージと重なるかもしれません。こちらに掲載をさせて頂いている名古屋帯『マグノリア』は、そんなアール・ヌーヴォーがヨーロッパデザインを席巻する100年くらい前の18世紀フランスで制作された染織からデザインが興されているそうです。

麗しい宮廷音楽を響かせるような曲線が描くデザインは、どこまでも柔らかく、高潔な薫りを漂わせています。マグノリア(白木蓮)は、上品でさわやかな香りを運んで来てくれる花。この『マグノリア』は、花のデザインだけではなくて、その芳香までもデザインされているかのようです。

こちらに掲載をさせて頂いた『マグノリア』は、静謐な聖夜をイメージして彩色されています。アール・ヌーヴォーに加えて、宗教画の雰囲気も想わせるのは、天使の翼のようなデザインが添えられているからなのかもしれません。聖夜のイメージの色彩も素敵です。