紫紘：西陣織九寸名古屋帯
ウイリアム・モリス『Maid of Honour』
こちらに紹介をさせて頂いている作品は、西陣織の機屋:紫紘が制作したウィリアム・モリスデザインの九寸名古屋帯。
花の紋章が、まるでリースのようにデザインされたこの帯の作品名は『Maid of Honour(メイド・オブ・オナー)』。それは、キリスト教式結婚式の際に、花嫁の付き添いをする女性(bride's maid/ブラスメイド)の代表者を指します。
透き通った空気に満ちたデザインの美しさは、祝祭を象徴しているかのようにも感じられます。
ウィリアム・モリス(William Morris)は、19世紀ヴィクトリア朝の英国人。詩人であり、デザイナーであったモリスは、芸術と生活を融合させようとするデザイン思想とその実践を展開し、自身が設立した会社（モリス商会）では、理想を求めたインテリア製品や書籍が製作・出版され、20世紀のモダンデザインに大きな影響を与えたと言われています。
モリスのデザインとして有名なのは、植物をモチーフとしたデザイン(壁紙)です。それは、18世紀頃から、植物を愛好する文化が英国に浸透し、庭園やボタニカルアートなどが発展したことを思えば、植物をデザインすることは英国人デザイナーにとっては、必然的だったのかもしれません。ウィリアム・モリスのデザインは、ガーデニング文化を屋内に持ち込んだ装飾とも言えそうです。
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紫紘：九寸名古屋帯『Maid of Honour』との着物あわせ |
| ・ | 草木染め手織紬(桜・くま柳)とあわせてみました。 |
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