洛風林： 九寸名古屋帯『葡萄蔓文』

 
「蔓葡」のモチーフは、多くの種子によって多くの果実を実らせる豊穣の象徴を暗示しているデザインとして、古くは正倉院御物、法隆寺の装飾にもみることが出来ます。

こちらに紹介をさせて頂いた「葡萄蔓文」は、日本の伝統的な葡萄模様と言うよりも、むしろ、ヨーロッパ由来のデザイン性を想わせるかもしれません。まるで手のひらを拡げたような葉っぱと葡萄の実のかたちは、どこか微笑んでいるようにも見えて来ます。
心地良くて、ユーモラスな空気を伝えてくれるデザインの名古屋帯です。