勝山健史 織物展..、二葉

勝山健史織物展勝山健史氏の作品展覧会が東京代官山にて開催されます。

**勝山健史 織物展 二葉**

とき :2012年3月14日〜17日
    am:11:00〜pm:19:00
    ※14日は12時開場、17日は18時閉場 

ところ:代官山ヒルサイドテラス E棟ロビー
     東京都渋谷区猿楽町29-8
http://www.hillsideterrace.com/index.html

なお、展示される作品の販売はありません。
写真撮影・模写禁止とのことです。

貴き西陣織

勝山健史 西陣織九寸名古屋帯勝山健史氏の手掛ける西陣織には、衒いとか作為みたいなものが感じられません。むしろ、平然とした感じを受けるのです。

この平然さが染織作品として、特別な空気を感じさせてくれるのかもしれません。

勝山健史氏は、19世紀末より続く西陣織の機屋の5代目にあたります。
彼は、絹織物の原点である養蚕にも関わり、塩蔵繭を通じて理想となる絹糸を制作するに至ります。しかし、それには何か新しい試みとか創造という気負いが感じられないんです。
むしろ、絹織物の原点への回帰...、これは西陣織のアイデンティティのようなものを追求することに繋がるような気がするのです。

西陣織は、そもそも、貴人の装束に供せられた織物であって、当たり前のように貴く、そして、美しい織物だったのです。
勝山健史氏の手掛ける西陣織が平然としているのは、天平の古より美意識を受け継いでいる生粋の西陣織だからかもしれません。

ご案内...、草木染め紬展

草木染め紬織*草木染め紬織展
*会期:3月22日〜24日

自然の色と手織の柔らかさが魅力のお品の数々。

たとえば..
藤色の芝崎重一氏の手織紬..、
pink色系本場久米島紬..、
山吹色の本場久米島紬..、
 等々

市井では、あまり見掛けないかもしれないけれども、
これらは紛れもなく織人や染織家の渾身のお品。

もちろん..、帯地もご用意致しております。


*春の草木染め紬展は終了致しました。
 ご来会下さいまして有難うございました。

こんな人...、ちょっといません

せりざわけいすけ先日、愛知県の岡崎市立美術館で芹沢げ霤犬魎僂道欧蠅泙靴拭

この展覧会は、美術館や博物館の収蔵品を集めて展示開催されたものではなくて...、郡上紬を制作している染織家である宗廣陽介氏の個人的なコレクションことでした。

そのコレクションの数と作品の品質を思えば、公共の美術館に相応しい展覧会であり、蒐集家の情熱が伝わって来る素晴らしい内容でした。

私としては、芹沢げ陲寮┐気罰擇靴気鬚△蕕燭瓩憧能できた展覧会でした。

これまで..、もう少し硬くみていたんだと思います。型絵染めとしての作品..、芹沢げ陲箸靴討虜酩..、限定的な視線で捉えていたかもしれません。
帯であるかとか..、着物であるとか...、衝立/屏風であるとか...、"もの"の実用に対して染められた型絵染めとして観たり、芹沢げ陲寮萋観をもって観ていたような気がします。

でも、今回の展示作品は、コレクションの凄まじさのせいもあるのかもしれませんが、眼にする者に窮屈さを感じさせない..、そんな空気感が至極当然のように感じられました。
言葉的には、窮屈さを感じさせないなら、"おおらか"なのかと言えば..、でも、そんな表現とはなんだか違うんです。

そもそも「型絵染め」とか「染め描かれた主題」とかって言う"枠"や"ものさし"が感じられない。

現代の染色家が手掛ける型絵染めの作品と比較すると、芹沢の作品は、とてもとても..、絵画っぽかったり、デザイン性に溢れている。けれども、奇抜ではない..、表現するものを鋭く狙って様にも感じられない..、創作の作為らしき生々しさがまるでないんです。極々自然に染め描かれている...、そんな感じを受けました。
きっと、徹底的に民芸運動に心酔していた上に、才能もあって、何か違うものをみていたような感じがするんです。

李朝の箱が染め描かれた染め帯が展示されていたんですが、その作品を観ていると、そもそも帯を染める気なんかなかったんじゃないかとか、暖簾を観ても、自身のデザインや構図がちょうど良いから暖簾となっているじゃないか..、作品アイテムは、芹沢が表現するツールやメソッドでしかないんじゃないかとも思いました。

作品はどれも、ほぼ日本的とは感じられない。芹沢以前の日本の絵画や工芸品にはみられない性格の"型"や"色"によって作品がつくられている様な気がするんです。たとえ、日本的なテーマを染め描いていたとしても、それまでの日本的な印象は希薄に感じられる。芹沢がみた光景、感じた印象、つくられた"もの"の形...、結局は、芹沢的として言い尽くされてしまうのかなと思いました。

観ていると..、もしかしたら欧米出身の外国人と同じ目線で観ているのかもしれない..、なんて悪戯に感じることさえもありました。

そういえば..、ピカソのお友達だったジョルジュブラックの版画なんかにも、この芹沢的デッサンの作品があったように思います(確か、鳥が飛んでいるようなヤツ)。

芹沢げ1895年生まれ..、生誕を100年越えています(ちなみに、ジョルジュブラックは1982年生まれ)。
時代を問うことなく、凄い方ですね。


島根 東京 岡崎 京都と巡回を予定された展覧会ですが、すでに島根と東京は終わっています。
京都開催は4月7日から6月3日の予定です。

最後に..、Blogに掲載をさせて頂いたのは今回の図録です。
表紙は芹沢げ陲侶神めされた帯地です。"葉っぱ"を単調に図案化しただけの単彩(朱)の型絵なんですが、表紙デザインとしてもちょっとないくらい素敵ではありませんか..、私は好きです。