真夏の街に咲いた黄色い花....

仏桑花とはハイビスカスのこと...梅雨が明けて、本格的な真夏となりました。

掲載をさせて頂いた花は、街角に植えられていたハイビスカスです。
名古屋の大通りには必ずと言っていいほど、街路樹や花が植えられています。

街の中は、不健全な程に自動車が排気ガスを出し、秩序なく立ち並ぶビル群からは殺伐とした空気を感じさせています。
都会ならばどこにでもある光景かも知れません。

そうした街の中で、あえて「色」を捜してみると...、ファーストフードとかGSなどの看板が目に付きます。あとはデパートのショウウインドウか街行く人の洋服やバックの色でしょうか?

そのどれも目を惹くことを意識した色であったり、デザインであったりしていて、色そのものには特徴がある訳でも、魅力がある訳ではありません。

街の中で「色」を捜してみると気を惹かれる様な色は少ないものです。

掲載をさせて頂いたハイビスカスですが、そんな街の中では際立った色で咲いていました。
あざやかな黄色で、とても綺麗な色をしていたので写真を撮ってみました。

このハイビスカスの色ですが、しばらく見ていても飽きません。ずっと眼にしていても綺麗と言う印象が失せることはないのです。自然が生み出す色の力と言うものを街の真ん中で思い知らされる想いがしました。

この色に惹かれて写真を撮っていて...、ちょっと「花」と言う意識や先入観を頭の中で"ずらして"みてみると...、"もの"の形として眼に映してみたのです。
すると、色だけではなくて、「形」をも美しいのです。

このハイビスカスですが、真っ正面からみると、まるで文様のような整った綺麗な形をしています。
咲いているハイビスカス、そのすべてが同じような形であって全く同じではない...、大きさや形がすべて違う。
自然がつくりだしたものである以上、全く同じものであることはありえない。
それでも、咲いているハイビスカスのどれも、整っていて、綺麗な形をしているのです。

こうした形を倣うことで、きっと家紋や西陣織の文様がデザインとして生み出されて来たのだと思います。
いやいや..、自然の美しさに対する強い憧れが文様を生み出したのかもしれません。